![]() | F1GPでは1995年シーズンから、 車体底面で発生させるダウンフォースを減少させる為に、 ステップ ド・フロアの規定を導入した。(左図)
この規定内容は、
これによりサイドポッド底面と路面との隙間が、 |
![]() | 左にサイドポッド・ウイング カー当時(フラット・ボトム規定以前) のサイドポッド底面 断面 概念図を示す。 元祖ウイングカーであるロータスは、サイドポッド下面を翼形状としていた。 サイドポッド底面と路面との隙間が狭められ、流速が高まり、強烈なダウンフォースを発生した。 | |
![]() | 一方でマクラーレンのM28は、 サイドポッド底面と路面との隙間の 狭い区間を長くして ダウンフォース拡大を狙った様だが、 サイドポッド底面がフラットな事から、空気の粘性による境界層が成長してしまい、かえって流速が低下してしまった様だ。 これは現代の様な精密なムービング・ベルト付きの風洞を使えなかった事からの失敗であると思われる。 |
![]() | ...と、この様な歴史を筆者は知って居た事から、 1995年当時、筆者は左図の様な方法で空力デザイン処理して居た。 だんだん幅が広がる事で、流速を増し、境界層の発生を防ぐ狙いである。
赤の矢印は、ステップ・フロア側面の、 | |
![]() | 左は1995年のフェラーリの大まかな形。ノーズ下にキールは無く、 ノーズ先端からスキッドブロックまで流れるラインで繋がっていたので、 フットボックス下のダミー・プレートは存在し無かった。
車体の前後ダウンフォース発生位置 辺りで最も幅が広くなる形状としていた様だが、 | |
![]() | そして多くのチームは短期間の内に、左図の形状に収まった様だ。 サイドポッド前端の部分で既にステップ幅が最大とされていた様だ。
筆者は今でもこの手法が正解か否か判らないが、 | |
![]() | しかし2009年から規定が変更され、ディフューザーの跳ね上げ開始位置が、 後輪から前方へ330mmではなく、後輪車軸の所から、とされた。
書き換えられたレギュレーション文章の隙を突き、 | |
![]() | 2010年、マクラーレンは、 ノーズ下の気流をセパレーターで左右へ分け、サイドポッドの下へ流した後で、 狭かったステップ側面を最大に広げる(先日筆者がF1誌の写真で確認)、 という筆者の考え方と近い空力デザインを行っている。
筆者が雑誌で写真を確認できる程なので、 |