ジャガー R5   text by tw (2004. 1.19)


昨年のR4と目立つ違いは見当たらないが、R5はニューマシンである。

フロント・ウイング下面のスプリッターは両端に離れぎみに配置。

ディフレクターの湾曲度は浅い。

サイドプロテクターのフィンは、マクラーレンMP4-17の様に2枚に分割しているが、フィンの高さ自体は低い。
サイドプロテクターとエンジンカウルとの間の溝は浅い。


外から観たR5の最大の特徴は、サイドポッド上面前端から後方へいきなり傾斜し始めている事である。
一般的にサイドポッド上面前端は流速が速くなりがちで、負圧となりリフト方向の力がかかってしまうの で、R5の様なサイドポッド形状とすればリフトの力を弱く抑える事が出来るかもしれない。
しかし、ここへは前輪からの乱流がやってくる所なので、一旦十分に気流を絞らずにボディ上面を後方へ落 とし込むのは、空力の安定性の面でどうだろうか。


サイドポッドのアウトレットとフェアリングとの空間は、側面からの気流が入りにくそうに思える。

センターディフューザーは、リヤ・ウイング下段と一体化しておらず、跳ね上げの高さはやや低め。
リヤ・ウイング下段は、流行通りに、やはり前方へ少しカーブしている。

今年からリヤ・ウイングの翼端板が後方へ100mm延ばされ、翼端流が変わったが、リヤウイング上段は完全 なストレート・タイプではなく、両端が僅かに前方へカーブした形状。


JAGUAR R5 (発表値)
 ミッション ジャガー製 7速
 クラッチ APレーシング社製 3プレート・プルタイプ
 ダンパー コニ社製
 ブレーキ・キャリパー AP社製 リチウム合金 6ピストン・キャリパー
 ブレーキディスク
 & パッド
 カーボン・インダストリー社製 もしくは ブレンボ社製
 アップライト チタン
 ホイール OZ社製 フロント 12.7 x 13 / リヤ 13.4 x 13 (in)
 タイヤ ミシュラン社製
 エンジン&シャーシ
 エレクトロニクス
 Pi社製 'VCS'システム
 エンジン コスワースレーシングCR−6
 (2988cc ・ V型90度 ・ 10気筒 ・ 40バルブ)
 最高回転数 18,000 rpm
 ブロック アルミニウム
 ヘッド コスワース・レーシング社 独自の鋳型で生成
 ピストン アルミニウム合金
 クランクシャフト スチール
 イグニション・システム コスワースレーシング社製
 スパークプラグ チャンピオン社製
 エンジンマネージメント Piリサーチ社製
 燃料&オイル カストロール社製

(このページの最新更新日:2004. 1.19


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