ミニ四駆で発生可能なダウンフォース量を追求する 2017秋

CG & text by tw / Web公開日:2017.11.14火

これまで筆者が色々とデザインした結果、どうやら片軸モーターシャーシよりも両軸モーターシャーシの方がリヤ ディフューザー形状が有利そうだ。
下図は筆者がデザインした空力両軸モーターシャーシで、上から上面、側面、下面のCGだ。1ドット=0.5mmx0.5mmで描画した。
(前面、後面は徒労なので描いていない。)

車体底面でダウンフォースを発生させる為に、側面図はレーキ角をつけてある。
ミニ四駆では、車体にレーキ角をつける事で、車体底面をフラットボトムではなく緩やかな翼断面とでき、境界層の発生を軽減できる。




タイヤの下部内側にある黄色いパーツはボルテックス ジェネレーター(渦巻き発生装置)で、これによる空力効果は抜群だ!!(これはF1GPで1994年3戦目を最後に禁止されたデバイス。)
具体的には、タイヤの回転が巻き起こす乱流を、半筒状のボージェで受け止め、渦巻き流として後方外側へ導き、大切な車体底面の気流進路に悪影響を与えない様にするパーツだ。

車体後端のリヤウイングは、コーナーのフェンスに接触しない様、内側へ曲げるしかなかった。

電源スイッチは車体上面にレイアウトした。空力的に、車体下面よりも重要な空力要素はないからだ。
スケールは異なるがF1GPの車輌では、車体上面にアンパンを1個付けても空力的に大した害は無いが、車体底面にセロハンテープで髪の毛1本を貼り付けただけで空力性能は絶命する。
それ程、車体底面の空力形状は重要となる。車体底面は路面と強烈な相互作用をするが、車体上面は無限大とも感じられる大気ととしか相互作用しないのだ。

よって、今回の筆者のマシンでも、リヤウイングはディフューザーのフラップとして効果的に作用するが、
フロントの上段ウイングは、大気作用なので大したダウンフォースは生まない。レギュの範囲内なので着けておこうという程度だ。
まあおそらく素材がウェットカーボンならば、マシンキャッチの一撃でフロントウイングは壊れるだろう。

それはともかく、作製する素材の課題もクリヤした上で、ミニ四駆で空力ダウンフォースを発生する意味は何かと云うと、スロープでの飛距離を軽減できる。
シャンプ時に、車体を下方へ下方へと力が働くのだから、これは結構、魅惑的な要素ではなかろうか?

(このページのここまでの最終更新日: 2017.11.14火)
[Site TOP]   [ミニ四駆・フェンスカーの部屋]