(2004年 5月 1日(土) デザイン・スケッチ) tw
今、昔のマシンをデザインしたらどういう物になるだろう という事をたまに考える。
あのイモラの週末から十年後の2004年5月1日、
自分の部屋のベッドに横になりながら 1992年のウイリアムズ・ルノーのポスターを眺めていて、
そのしばらく後、車体下面に入り込む気流を改善するアイデアが思い浮かんだ。
上がそのアイデアのスケッチ。寸法は見た目で適当。
このスケッチでは形状を判り易くする為に、ディフレクターは描き入れていない。
もう一つ、これは以前から考えてある安全面でのアイデアで、
1994年当初のレギュレーションでは、コクピット開口部の面積が狭く、
前方衝突時にドライバーのヘルメットがコクピット開口部の前端にぶつかってしまうので、
コクピット開口部を前方へ広げて、代わりにカウルを装着して空力は損なわない様にした。
これによりモノコック剛性では不利となるが、
このカウルは、前方衝突時にヘルメットがこれを壊す事で断衝材の役目を果たすメリットが有る。
こうして観ると、十年を経ても フラットボトム用の自分のF1デザインは、
車体の中央区間は、デザインが洗練されただけで 根本的に違う流れになっているところは無い。
しいて挙げればインダクションポッドのインテークがシュノケール型となり、
その下部では気流を左右へ分ける様になったところは異なるが、
これは単に流れを整える処理を施す様になっただけで革新的なものではない。
フラットボトム用のこの十年での大きな違いは、車体の前後の部分だ。
このページでの公開日: 2004年 5月 2日(日)