2006年用 F1マシンデザイン by tw デザイン日:2006. 9月
Web公開日:2006. 9.16土








筆者の作成した、[F1マシンデザイン・テンプレート]をA4紙にプリントアウトして描いた、F1マシンのデザインスケッチ。
緑の線はボディワーク規定の範囲線で、スキャナーで取り込んだ後もそのまま残しておいた。



フロントウイングはダウンフォース発生量を重視して幅の広い物とした。
フロントウイングの翼端板は下部を傾斜させ、メインウイングとのパッケージとしている。
翼端板の下面は、フロントウイングの左右から吸い込まれる下流を制御する為にトンネル状としてある。
翼端板のサイドフィンは、フロントウイング上側から外側への気流の回り込みを防止し、
翼端板側面の内側へのカーブによって前輪前部の高圧を低減させる狙い。

ノーズは四隅にRをつけて絞り、スレンダーに仕上げた。
モノコック上面のフィンは、フロントウイングが跳ね上げた気流を制御する為の物。

モノコックのフットボックスはやや高めに設置した。
これはフロントウイングの後流の改善と、アンダーパネルへの気流増加を狙ったもの。

フロントサスは、ロワアーム前側をVキールで支持、後ろ側をセンターキールで接続した。
ロワアームの後ろ側のセンターキールは、間もなくモノコック下部のセパレーターと一体化するので、
それ程空気抵抗にならないと推察できる。

ピッチコントロールダンパーはロッカーの上側に設置するシンプルなレイアウトとした。



前輪内側のディフレクターは単純な形状。これは筆者が風洞を使えない為。
サイドディフレクターは、上側にこぼれる気流を制御するフィンを設けた。

サイドポッドは側面下部を狭く絞り込んだ形状。
これは後方にあるディフューザーへ高速の気流を供給できる効果などがあると推察できる。
ラジエーター・インテークは、サイドポッド側面に合わせた形状とした。
コークボトルラインはエンジンの排気管との隙間を考慮する必要があり、タイトなデザインとなっている。

サイドポッドのフェアリングフィンは、やや高めに設置した。
これは後輪前部で発生する高圧を、サイドポッド側面の絞り込みで緩和する目的。
そして後輪前部の高圧を軽減する縦のベーンを設置した。

サイドポッド上面には、ラジエーターチムニーを設けているが、
これはサイドポッド上面の高圧を、サイドポッド側面へこぼさせない重大な目的もある。



サイドプロテクターは、気流を左右へ分ける形状とした。これはリフトの発生を軽減する為。
ヘッドレストとサイドプロテクターとの溝は浅めとした。これは干渉抵抗との兼ね合い。
ロープを通す穴はマクラーレン式。この手法はエンジンカウル側面の気流を乱さずに済む。

インダクションポッドにはダウンフォース発生型のミッドウイングを装着した。
これはロールフープ・カメラの空気抵抗を純損とさせずに、利用する目的もある。



リヤサスは、ロワアーム後ろ側を、サイドディフューザーのフラップとして利用できる様にした。
これは2005年のルノーと同じ手法だが、そのルノーが発表される前から筆者もこのアイディアを考案していた。
ただしこの手法は、センターディフューザーのデザインをややトリッキーなものとする。

リヤサスのスプリングは、ギアボックス側面に縦置きのトーションバーとし、
3つのダンパーユニットはギアボックス上面に置くレイアウトとした。

このページの最新更新日: 2006. 9.20
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