2014年用 F1マシン空力デザイン by tw

デザイン日:2013. 7.10水〜7.13土
  Web公開日:2013. 7.15月

筆者による、来(2014)年仕様のF1マシン空力デザイン スケッチ。
これは筆者の作成した、F1マシン デザイン・テンプレートをプリントアウトして描いてPCへスキャンした。 緑や青の線はボディワーク規定の範囲や制限の区域を示す。

今作のポイントは、2014年の大幅なレギュレーション変更に対応したパッケージ・レイアウトだ。
まず動力は、エンジン(内燃機関)と「ERS (Energy Recovery System)」を統合する前提の物となる。
エンジンは小型化され、1.6リッター V6直噴ターボで、最高回転数は1万5000rpmに制限され、出力は約550馬力となる。
決勝レースで搭載できる燃料は最大140リットとされ、燃料タンクが小型化される。

尚、何十年も昔にキース・ダクワースと中村良夫さんが提唱しておられた、時間あたりの燃料流量規制がようやく導入される(!)。

そしてエネルギー回生システム(ERS)は、ブレーキング時の運動エネルギーを電力に変換する「MGU-K」と、
エンジンの排気エネルギーを電力に変換する「MGU-H」の2つのモーター/発電機によって構成される。



モノコックはトレンド通りで設置位置が高い空力コンセプトなので、バッテリーはドライバーシートの下に置けば済む。
課題はタービンで、どこにどう置いてどうパッケージ・レイアウトするかで、筆者は今回、エンジンとギヤボックスの間に配置する“縦置き”を考案した。
下からエンジン排気のタービン、中段に排気発電機、上段にエンジン吸気圧縮タービンを配置する。以下のスケッチの通り。

エンジンはV6エンジンで等間隔爆発となる120度として低重心化し、これで失われた縦方向の剛性を確保する為に、ギヤボックス上側に縦の強化プレートを追加した。
そしてタービンヘの吸気ボックスをストレスメンバーとして利用する為に強化する設計とし、ギヤボックス上側の縦の強化プレートとガッチリ固定する設計とした。
これによりエアボックスを早い位置から狭くでき、且つ、従来の様にサイドポッド上面に膨らませずに済むんだ。これでリヤウイング効率が向上する。

各タービンの縦置き配置と、エアボックスのストレスメンバー化、それらをパッケージしたレイアウト、これが今作のアイディアだ。




(このページの最新更新日: 2013. 7.15日)
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