下図では、その後に主流となるT字アンチ ロール バー型をスケッチしたが、
1994年にアロウズが最初に投入したのは、もう一段階、前方にリンクのある、コの字アンチ ロール バー型であった気がする。
それは精密作動性が保障されているが、やや部品点数が多く、質量が重たいのがデメリットだった。
後にF1では下図の様な、軽量なT字アンチ ロール バー型が主流となっていったと思う。
上図ではコイル スプリングを描いていないが、3本の、どのダンパーにコイル スプリングを装着するかでタイプが3つに分かれる。
1994年のアロウズはまず、3本のダンパー全てにコイル スプリングを装着した様であった。
次に、左右2本のダンパーにコイル スプリングを装着し、センターのピッチ ダンパーにはスプリング装着しない方法もあった。
そして、ピッチ ダンパーにだけ強めなコイル スプリングを装着し、ロールは非常に硬いアンチ ロール バーでコントロールする手法もあった。
(1995年にチャンピオンシップを制覇したベネトンがこのタイプだったかもしれない。)
このトリプル ショックは、F1のアロウズが思いついたのが先なのか、アメリカのインディーカーが先だったのか筆者には判らないが、要はコンペンセーターの採用だ。
ピッチ、縦方向を、従来の左右2本のコイル&ダンパーだけが受け持つのではなく、センター ダンパー&コイルスプリングも利用して制御してやろうというデバイスだ。
翌年、アロウズはリヤ サスもトリプル ショックとして、その後、全チームが追従して2021年シーズンまでに至った。
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