2008年 1月16日、レッドブルの2008年用マシン、「RB4」が公開された。 写真は、F1-Live.comや、GPUpdate.net等を参照。 このRB4は、F1界のトップ空力デザイナーの1人であるアドリアン・ニューウェイが、 同チーム移籍後3年目に造り上げたマシンとなる。
以下、RB4の概観から筆者の私見を記す。 フロント ウイングは3枚構成で、先頭のメインウイングは前後長が短い。 昨年のマクラーレンを真似て、やや短めのノーズから降りるステーが2枚目のウイングに接続している。 ノーズが短い方がコーナリング時の空気抵抗が軽減するかもしれない。
マクラーレンと同様、フロント ウイングは幅が狭めで、翼端板の幅が広い。
ノーズ先端はやや低めで、フロント ウイングのブリッジ式上段フラップがノーズの上を通る。 フロントサスはゼロキール式で、ロワアームの位置が高い為、前輪のブレーキ キャリパーを真下の位置にレイアウトする事が可能となっており、これは低重心化に寄与する。 一方で後輪のブレーキ キャリパーは、ロワアームの位置関係上、真下よりもやや斜め後ろ側にレイアウトされている。
フロントサスのアッパーアームの車体側からタイヤ側へ降りる角度は少なめで、ゼロキールとしてもなるべくロールセンターを高くしない様に努力されている。 ミラーはサイドポッドよりもかなり前方に位置する為、ミラーのステーが長い。
サイドポッドの前側はかなり下部を絞り込んでいるが、サイドポッド側面下部の最大幅はそれほど狭くはない。
サイドポッド上面両端には、サイドポッド上面の高圧流がサイドポッド側面へ吸い込まれない様にフェンスが立てられており、これはサイドポッドのミニ ウイングの翼端板と接続している。 サイドプロテクターは立ち上がる形状で、気流を明確に左右へ別けるデザインとなっている。 この部分の空力処理は今年のマクラーレンよりも勝っているかもしれない。 サイドプロテクターとヘッドレストとの間には明確に溝が作られている。 エンジン・エアインテークの下側とヘッドレスト上側の間には今年もエアインテークが開いている。 ロープを通す穴は今年もマクラーレン式とはしていない。何故マクラーレン式としないのか筆者は疑問に思い続けている。
インダクションポッド両脇のミッドウイングは幅広で、恐らく規定一杯の600mmの幅があると思われる。 (このページのここまでの最終更新日:2008. 1.17)
冬のテストで、インダクションポッドのカウル上端を後方へ大きく延長したアイデアを登場させた。 これは筆者が過去に本サイトで掲載しているアイデア、2008年用 F1マシンデザイン(Web公開日:2007.10.10水) と同じ考え方の物だと思われるが、筆者のデザインよりも大胆に大きく後方へ延長してある。 気流は物体に沿って流れる性質がある為、このカウルの形状によって、気流進路の制御及び気流の切り離しを行い、 リヤ ウイングへの都合の良い気流を供給する目的だと考えられる。 (このページのここまでの最終更新日:2008. 2.22)
「AUTO SPORT」誌 No.1168の 31ページにて、 元F1メカニックで現F1ジャーナリストの津川哲夫氏による記事のリヤ サスペンションの項目で、 「トーションスプリングを持たず、 左右のロッカーを結ぶクロスマウントのコイルスプリングだけのモノスプリング。 ロール方向はシングルトーションバーを使ったロールバーが兼業している。」と記述されているが、 同ページの左下のテクニカル スペックの覧では、 リヤサスペンションは「トーションバースプリング&アンチロールバー」と記載されている。どちらが真実なのだろうか?
筆者は最初は津川哲夫氏の記述に懐疑的だったが、
もしも仮に、左右のロッカーにトーションバー スプリングを装着していない場合には、
写真を観察すると、RB4のリヤ アンチ ロール バーは径が太めで、
従来通りに、両輪と繋がる左右のロッカーにトーションバー スプリングが装着されていれば、 |
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