2019年の改定されたレギュレーションは、F1通信のページを参照。
レッドブルの2019年用マシン、「RB15」は、2019年 2月13日に公開された。
そしてレッドブルは今季、ホンダのパワーユニットを搭載する。果たして、この賭けは吉と出るか凶と出るか???
RB15の写真は F1-Gate.com 等を参照。ただ、現在2枚の写真しか掲載されていないが...。
以下、車体の概観から筆者の私見を記す。
リヤビューミラーはそれぞれ2本のステーで固定されている。
車体を前から見て、インダクションポッドからエンジンカウルにかけての幅は太め。
サイドポッドの空力もキープコンセプトで、上面前端でリフトが発生しない様に、気流を上方へ絞り上げてはいない。
コークパネルの曲率も前年度と似ている。
ところで、何故毎年レッドブルのリヤサスペンションのプルロッドは銀色なのだろうか? 素材は何なのか?
以前、童夢のエンジニアへ直接伺ったところ、カーボンも引っ張りに強いですよ、との事だったのだが。
リヤウイングステーは空気抵抗の増加を嫌い、1本だ。
ドライバーはマックス・フェルスタッペンと、トロロッソから昇格したピエール・ガスリーのペア。
このページはWebに新しい写真が追加されたらまた更新予定。
F1速報のサイトに新たな写真が掲載されていた。
車体を後ろから見ると、ウエイストゲートバルブはリヤサスペンションのアッパーアームの下側にレイアウトされている。
成る程、これならばリヤウイングステーが1本でも形成し易い。
そしてエンジンカウルの後端は、エッジが無く丸みをおびている事から、幅狭な廃熱口になっている事が考えられる。
これならばいっそ、エンジンカウルの後端にウエイストゲートバルブを縦に2本配置して、リヤウイングへ吹き付けてしまえば…と一瞬考えたが、
ウエイストゲートバルブでは流量の変動でリヤウイング下面が駄目になるかもしれないし、排気管の位置のレギュの関係もありそうだ。
リヤサスペンションは、空力を重視するあまり、上下ウィッシュボーンが車体側からタイヤ側へと降りる角度となった。
F1車輌では、ロワアームの高さが高い程に、空力性能に寄与する。
ロワアームを高める為にアッパーアームも高くなり、そしてアームは降りる角度がつけられた訳だ。
ビークルダイナミクス上、車体の理想の前後ロールセンター高は、前下がりが基本の筈だが、
1990年にティレルがハイノーズマシンを投入した後から、前下がりの原則はどうでも良くなって行った感があり、
そして2005年にマクラーレンがゼロキール車を投入した時に、原則は完全にトドメが刺された。
今回、レッドブルがリヤサスペンションもハの字型の降りるウィッシュボーンとした事で、
リヤのロールセンターも高まり、前下がりの原則に近づいた意味ではバランスが取れているかもしれない。
が、しかし、ウィッシュボーンがハの字マウントでは、理想のロールセンター高よりも常識を逸脱して高くされている事実からは逃げられない。
今のF1GPは、完全に空力重視で、ロールセンター高の力学はほぼ無視されていると云って良いだろう。それ程に空力のゲインは大きいのである。