「ゼロから始めるミニ四駆☆」

text & photo & illustration by tw (2020. 3.08日)

〜もう、ここまで来たら、次は〜

「ギヤ比」

「ギヤ比」とは、モーターを何回転させるとタイヤが1回転するのか、という事です。
例えば、ギヤ比が「4:1」なら、モーターが4回転するとタイヤが1回転します。

ギヤ比が低いと、マシンの最高速が増しますが、トルク(回転力)は弱くなります。
ギヤ比が高いと、マシンの最高速は落ちますが、トルク(回転力)が強くなります。

片軸シャーシでは、
5 : 14.2:14 : 13.7:13.5:1の、ギヤがあります。

(*一部のキット(タイプ1シャーシなど)では、もっと高いギヤ比のギヤも存在します。)

両軸シャーシでは、
4 : 13.7:13.5:1の、3種類のギヤしかありません。。(*2020年3月時点)


「軸受け」

回転するシャフトは、「軸受け」というパーツで支えます。
カウンター・ギヤや、ドライブ・シャフトに軸受けを用います。
軸受けが無いと、シャーシがシャフトの回転で摩耗してしまう(ToT)為、これがあります。

こちらはプラスチック製の軸受け。グリスを塗って、摩擦を軽減させます。


こちらは、ややお値段のするボール・ベアリング型の軸受け。

これは「AOパーツ」の、「620ベアリング」
外径が6mmで、内径が2mmなので、620と命名されています。

こういった、「グレード アップ パーツ」とは別の、
「AO(アフター サービス・オリジナル)パーツ」という部品の販売もされています。

620のラバーシールを剥がすと、内部が見えます。

ボールとガイドで形成されています。これで転がり抵抗を軽減しています☆


「タイヤとホイール」

タイヤ選びのポイントは、まず「直径」です。

おおまかに、大径(31mmくらい)、中径(26mmくらい)、小径(25mmくらい)、
と、色々ラインナップがあります。

ギヤ比の件と同じで、大径ほど最高速に勝り、トルクが弱く、
小径ほど、トルクが強く、最高速に劣ります。
走らせるコースレイアウトによって選びましょう☆


「ローラー」

ミニ四駆は、コースのコーナーフェンスによって押し寄せられて、無理矢理コーナリングしています。
そこで、スムーズにコーナリングする為にローラーを装着します。

ローラーには、安価なプラスチック性と、高価なボール・ベアリング内蔵の金属製の物とがあります。
力学的に、フロント・ローラーには強い横方向の力が加わりますので、フロントには強度が高い金属製のローラー装着をオススメします。

尚、ローラーは、直径が大きい方が、フェンスの段差に強いです。


ただし、小径の方がローラーの重量が軽いですし、回転するにあたり縦方向のガタも少ない傾向にあると思います。


「プレート」

「グレード アップ パーツ」「プレート」は、様々な形や寸法があります。
これでセッティングや改造の幅をグンと広められます。
例えば、ローラーを装着する幅の位置を広げたり、ブレーキを付けたり、提灯アームを作ったりと、色々使用されます。


MSシャーシのフロントバンパーに直接19mmローラーを装着すると、94.2mm、幅が狭いです。


そして、フロントにワイドなプレートを装着。



フロントの幅が 102.5mm に広がりました!


プレートには、安価な「FRP」製と、FRPよりも軽く強いけれど高価な「カーボン」製があります。
(金属製のプレートもありますが、コースアウト時に変形する事が多いのであまりお薦め致しません。)

ミニ四駆入門時には、安価なFRPを使って、色々とセッティングや改造を模索してください☆
お決まりの形がだいたい決まってきたら、カーボンを投入しても良いかもしれません。

FRPプレートの加工は、ラジオ ペンチで切断し、適当なヤスリで削ります。
カーボンプレートの加工は、電動ルーターのディスクで切断し、ダイヤモンド ヤスリで削ります。

(電動ルーターとディスク)


「ブレーキ」


立体セクションがあるコースで用いられます。
スポンジ等をコースに擦り付け、車体速度にブレーキをかけます。
強いモーターを搭載しても、コースアウトする立体セクションでブレーキをかけられれば、完走できる訳です。

ただし、バンク・セクションがあるコースでは、バンクでモロに減速してしまうので、
バンクのあるコースでは、ブレーキは弱めるか、または無しにして、弱めのモーターで走るのも手です。

(上級者では、ブレーキ装着位置を工夫して、バンクでは当たらず、スロープだけで当てるブレーキとかやっています。。)


「マスダンパー」

現代ミニ四駆では、ジャンプ・セクションがあるコースレイアウトで必須のアイテムです。
要は、着地で車体が跳ねなくする為に、この重りが用いられます。


(上・写真: 私の改造の場合。)

ミニ四駆の場合のマスダンパーの原理は、私が考えるに、「ニュートンのふりかご」です。
「ニュートンのふりかご」の動画はこちら。です。(他力本願。)


「軽量化」

ミニ四駆は重量が軽い方がマシンが速くなるという事は前述ですが、
手っ取り早く、マシンを軽くする方法があります。
それは、プラスチック製のボディの代わりに、「クリヤーボディ」を使う方法です。

これは薄くて軽いです!
ポリカーボネードという素材を用いているので、「ポリカ」と呼ばれたりもします。

これは裏面から塗装します。綺麗に塗れると思います☆
タミヤさんから、ポリカ用のカラースプレーが販売されていますので、それを購入して頂いて、お好きなカラーで塗装してください☆


「入門の最後に。。。」

だいぶ話をすっ飛ばして、ミニ四駆のレースを極めるとは、私が思うに、「タミヤミニ四駆 公認競技会」で優勝する事です。
それに参戦するにあたり、ルールがあります。その、「ミニ四駆 公認競技会 規則」はこちらです。

(その規則の早い話が、
そのマシンの全てがタミヤのミニ四駆用パーツで造られていて、
全長は165mm以下、全幅は105mm以下、最大高は70mm以下、最低地上高は1mm以上、
タイヤは、幅8mm以上、直径22mm以上 35mm以下、というのが大まかなルールです。)

しかし、楽しみ方は人それぞれ☆ ぜひ皆様もミニ四駆をエンジョイしてみてください☆

次回、中級編。


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