2014年 1月24日、ロータスの2014年用マシン「E22」の写真が1枚公開された。F1-Gate.com 等を参照。
まず目に着くのがノーズで、2011年12月13日に筆者が発案した物と同じ様な発想となっている。
(*左と下のイラストは、E22ではなく筆者のデザイン) |
ソースはF1通信の ロータスE22:「二本牙」の理論解説 からなのだが、
「E22」のノーズが、左右で長さが異なる点について、筆者の云い直し方で以下記述しておく。
新規定では、“低い一つのノーズという規定に従う為”に、「E22」の2本の牙は長さを意図的に同じとはしていない。
左右で「長い方の牙」が義務づけられたノーズ先端と見なされ、短い方の牙は、規定下でノーズ先端の一部と見なされない。
こうした手法によって、「E22」のノーズの先端がどこかを明確にしてあると云う事だ。
他チームの様に、早くマシン基本開発を終結し、実走行を早く開始してデータ採取を重要視するのではなく、
今季のロータスは、風洞で長く時間を過ごす事で、マシンの基本性能を高める方法を選択した訳だ。
「E22」の実走テストの日が楽しみである。
2014年2月19日、ロータス「E22」の実走行が行われ、マシン全体の概観が公開された。
ノーズが2本牙なのは上記の通り。実際のノーズ先端は高い位置にあり、(高さはフロントサスのアッパーアームとロワアームの中間辺り)
車体下方へ多量の気流を供給し、空力性能に寄与している。
今季もフロントウイングは凝りに凝った形状で、エンドプレートは3枚構成で、これらは気流を積極的に前輪の外側へ流す意図だ。
フロントサスの上下ウィッシュボーンはややハの字に傾斜しており、ロールセンターは高め。
アッパーアームとロワアームの間隔が狭いのが特徴で、強度確保の為にアームは若干重いかもしれない。
ステアリングロッドはロワアームのやや上方にレイアウトしてある。
ロワアームと同軸に配置しなかったのは疑問が残るが、それには何かしろの理由があるのだろう。
サイドポッド両脇の縦のベーンは、上面の水平プレートと連結し、全体としてサイドポッド前部を囲う形となっている。
これは前輪の巻き起こす乱流を整流して後ろへ流す為だろう。
サイドポッドの後方への絞込みは、両脇上面を低く落とし込み、側面下部も狭く絞り込んである。
上面両脇の落とし込みは、リヤのビームウイングが禁止された為あまりゲインが無いかもしれないが、
側面下部の絞り込みは、回転する後輪へ衝突する気流の角度を和らげる効果がある。
リヤウイングは中央1本のステーで支持している。