2015年 1月30日、ザウバーは2015年用マシンC34を公開した。今年度も引き続きフェラーリ製のパワーユニットを搭載する。
この新車の概観は、F1通信 等を参照。以下、車体の概観から筆者の私見を記す。
ノーズは先端に大きなコブが設けられ、ウイングステーの側はノーズ高を高めている。
単純に云ば、車体下方へ多く空気を流せる程、ベンチュリー効果による空力効率の良いダウンフォースを得る事ができる。
フロントウイングは4枚+ケスケードの構成だが、2枚目と3枚目が中央付近で一体となっており、この部分に肉厚がある。
ノーズ下のディフレクターは左右恐らく3枚づつの間隙式で、ノーズ下の流れの勢いを落とさない様にする意図が見える。
上下ウィッシュボーンは普通にハの字マウントで、タイロッドはアッパーアームと同じ高さにある。
この場合アッパーアームはホイールの中で最も高い位置(円の頂点)には配置できず、そこより少し低い位置となる。
タイロッドが高い位置にあると、モノコックの中でステアリングシャフトはその関節を大きく曲げずに済むので、抵抗が少なく操舵できる。
アッパーアームは後斜している様で、
横から見た前輪の瞬間中心(アッパーアーム車体取り付け軸とロワアーム車体取り付け軸を後方へ延長した時に交わる点)を低めている。 ダブルウィッシュボーンでのフロントのアンチダイブジオメトリーは、ロワアームを前斜に、アッパーアームを少し後斜させるのが一般的だ。
フェラーリとは対照的に、ブレーキダクトが奥まった位置で小さい。 バージボードは、その前側にもう一つ小型の物が着いており、ここは細かさがある。
サイドポッド上面前端にあるフィンは外寄りに配置された。
正面から見てサイドポッドは怒り型で、外側が600mm程まで高い。
ザウバーは2011年からそうだが、ヘッドレストが四角く、頂点が平なのは何故だろう?
エンジンエアインテークの両脇には、耳の様なオイルクーラー用と思われる流路が備えられたが、
エンジンエアインテーク下側のセパレーターの開始位置は奥まっており懐疑的だ。何故なら、 コークボトルラインの下部はやや狭く絞り込んであるが、段が四角いのが気になる。 リヤウイングを支えるステーは2本と多く、取り付け方も芸がない。 |
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