ウイリアムズ FW34   text by tw (2012. 2.09木)

2012年シーズン最初のテストとなる2月のヘレス・サーキットで、ウイリアムズの2012年用のマシン「FW34」が登場した。
新車「FW34」の写真は、F1-Gate.com 等を参照。
シェイクダウンされてから日が経つにも関わらず、筆者ネットで探し回るも未だ3枚程しか写真を入手できず、
ほとんどのエリアの形状が判らないが仕方ないのでとりあえず以下、概観から筆者の私見を記す。



まず筆者が一番目についたのがフロントウイングだ。両端の部分が新しく、非常に凝った形状となっており、
綿密に空力開発作業を行わないと、こういった形状で実際に製造される事はないと思う。
開幕までにアップデートされると思うが、FW34のフロント・エリアは注目したい。



…で、このマシンで問題なのが段差ノーズな訳だが、垂直に近い80度くらい(?)の絶壁となっている。
ウイリアムズ開発陣の全員が新レギュレーションの文章を読み間違えたのかとすら思ってしまうが、
しかしノーズ上面に、角度を緩和するカウルを乗せて接着すれば空力的には済む話なので、
それで現状のホモロゲーションに関する規定に違反しなければ問題解決は簡単だ。
ついでに段差部分の両端で、気流を少し左右へ別ける形状にもできるかもしれない。

これを綴っている時点で今シーズンのニューマシンは、以前からロー・コンセプトを継続しているマクラーレン以外は、
全チーム、段差つきのノーズ上面となっている。急角度は確かに空気抵抗になるが、しかし待ってほしい。
ここ数年の各車のサイドポッド上面前端の厚みも、急角度が幅広く続き、しかも空力面の影響が大きいエリアなのだ。



サイドポッドの後部は、レッドブル風にはせず、下側を強く狭く絞り込んでいる。
これはディフューザーへ勢いの強いエアフローを向ける方法だ。

ラジエーターを通過した熱気の排出法は、昨年中盤で投入した車体中央“大砲排気”ではなくなっている。
ウイリアムズは、せっかく労力をかけて開発した凄まじく小型なギアボックスを持っているので、
これの有効な使用法を模索している筈だ。


(このページのここまでの最終更新日:2011. 2.09木 Pm 7:20
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