F1GPでは、車体底面でのダウンフォース発生量の抑制を目的に、1995年からステップドボトム規定が導入された。
これは車体底面の中央部と両端部に50mmの段差を義務付け、車体底面の両端部でのグラドエフェクト効果を削減するものである。
具体的には、車体底面の中央部をリファレンスプレーン(基準面)として、車体底面の両端部はステッププレーンと定義する。
リファレンスプレーンは幅300mm以上500mm以下とし、リファレンスプレーン以外の区間はステッププレーンとする。
そして従来通り、ボディワーク底面の端の部分は半径50mm以下のRをつける事が許可されている。
その為 結果的に、空力を追求すると、モノコック下側のダミープレートからサイドポッド前端への移行デザインがやや難解な物となっている。
そこで今回、下のスケッチで簡単に説明を行う。
上側のデザインが概念を簡単に理解する為の物で、下側のデザインが空力を追求した既存のF1マシンのデザインである。
まずは上側のスケッチで、ステップドボトムの規定のクリヤと、サイドポッド底面前端に50mmのRをつけるデザインの達成を理解し、
その後、上側と下側の両者をじっくり比較して頂き、下側のやや難解な構造について理解して頂きたい。