F1のサスペンション機構についてメモ。 text by tw (2021/ 7/17〜8/07土)


1989年、フェラーリがフロントにトーションバー スプリングを導入。デザイナーはジョン・バーナード。
これは金属の棒を捻じるスプリングで、捻じった量と、増加するバネの強さが比例するスプリングの性質だ。
レーシングカーは、ほぼ車速の2乗で空力ダウンフォースが増す筈なので、地上高を制御する理由でこういうバネが欲しい。
コイルスプリングは製造にムラがあるらしく、F1で、製造精度が高いトーションバーが好まれるきっかけとなったと思う。
昔、同じ強さのバネを生成するにコイルよりトーションバーの方が軽く済むという話を聴いた気がするが、信憑度は知らん。
ちなみに今(2021年)のF1のフロントもトーションバーの模様。


1989年、ティレルがフロント サスをモノショック式(中央1本ダンパー&コイル・スプリング)に。
これは軽量化の為の目的の物体だ。
この時期の彼等のF1がフロントのロールをあまり許さなかったみたいで、
じゃあ中央にスプリング&ダンパーを設置して、ロールは無視して、スプリング&ダンパーを1個にしてしまおうという物。
そのロッカーの形状は立体的となり、皿バネだけでロールの移動を制御していた。つまりロールはダンパーが無い。
ティレルは1993年までモノショックだったが1994年にツインショックに変えてえらい飛躍したし、
ジョーダンも1991年にモノショックでデビューしたが1994年にツインショックに変えて多分良くなったから、
モノショックはゴミだったんじゃないかと私は思うている。ロール運動にダンパーが無ければ駄目じゃん。


1992年、ウイリアムズがセミ アクティブ サス実用化。
多分F1の歴史上、圧倒的に異常な最速マシンがこれ。忘れもしない。
多分当時はGPSが利用できなかった。恐らくホイールの回転数から導き出して、今このコースのここに居ると計算していたんだと想像する。
このシステムは要は、サーキット内で、車体の姿勢変化を空力的に一番良い状態にする目的。
ついでに、ステアリングのボタンを押すと、地上高が上がり、地面効果が低減して、空気抵抗を軽減できる。
誰も勝てなかったね。
恐らく多分この時点から、ターンインでオーバーステアだったら前の車高上げてリヤの車高下げて、
コーナー立ち上がりでアンダーステアだったら前の車高下げてリヤの車高上げるとかしてたんだろう。93年には皆してた筈。
翌年の93年にほとんど全チーム皆セミアクティブサスになるんだが、これらはFIAから可変空力装置として93年限りで禁止になった。

(続く)

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