この新車の概観は、F1-Gate.com 等を参照。それでは以下、車体の概観から筆者の私見を記す。
フロントウイングのステー前縁の形状が特徴的で、ノーズ付近の部分が前進している。
これは、化粧カウルを利用したノーズの衝突安全基準を満たす為の補強部材かもしれない。
尚、このステーは後退する程に内向きとなっている様だ。
フロントウイングは新設計の仕様で登場した。
レッドブルの様に、フラップの立ち上げに外側へ向かうほど後退角をつけ、ウイング上面の高圧流を外へ流す設計だ。
フロントウイングの形状は、車体全体の空力コンセプトに支配的な影響を及ぼすので、この時点でフェラーリの空力面の見直しが見て取れる。
フットボックス下部で気流を左右へ別けるセパレーターは、後ろ寄りとされている。
これは車体底面の空力にダイレクトに影響を及ぼすエリアで、F138の空力特徴の一つだろう。
昨日発表されたマクラーレンとは対照的に、サイド・ディフレクターは外を向き、サイドポッドのアンダーカットの最大幅となる位置は前寄りだ。
エンジンカウル・エンドは、レッドブルの様な大砲型の排気とはしていない。ここはリヤエンドの考え方の分かれるところなのだろう。
リヤ・サスペンションのプルロッドは、レッドブルの様にかなり前方へと伸びている様だ。
これはパッケージ・レイアウト上の都合からだろう。
リヤウイングの翼端板の後部は、縦に2段のスリットが切られている。
尚、これと似た事は2004年頃にミナルディが行っていたし、2004年当時に筆者も先に発案・スケッチしている。
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