ケータハム CT05   text tw  (2014. 1.29水)

ケータハムは、風洞プログラムをドイツ・ケルンにあるTMG(トヨタ・モータースポーツ)へ移行中だ。
これにより、昨年よりは空力性能の向上が期待できるだろう。

2014年 1月28日、ケータハムの2014年用マシン「CT05」の写真が公開された。
マシンの写真は、F1通信 等を参照。 それでは以下、車体の概観から筆者の私見を記す。



まずノーズだが、「CT05」の空力開発に関わった人達は、空力というものを理解しているのだろうか?
他のセクションは他チームのマシンを参考にすれば良いだろう。
しかし、ゼロから自分で考え出さなければならない時に自身の能力が露呈する。

「CT05」のメイン・ノーズは、先端が高いのは良い事なのだが、
形状が隅々まで角張っており、先端のレギュ対策ダミーノーズの取り付け方も含め、
そこにF1レベルの空力デザインの意識は感じられない。

「CT05」のフロント・セクションは、結果として、車体下方へ多く気流を多く供給できているが、
そこに支払ったドラッグ(空気抵抗)は大きいと云わざるをえないだろう。



フロントサスの上下アームはハの字マウントが踏襲され、今季から何故かわざわざプルロッド化された。
筆者は水平アームとプッシュロッドのトロロッソのコンセプトがベストだと考えるのだが、「CT05」はそれの真逆である。

そしてこれは2010年のチーム設立以来そうなのだが、フロント・アッパーアームが大きく後傾している。
このジオメトリーでは、ブレーキング時にフロントに沈み込む力が発生してしまうのだが…。



今季からエンジンの吹きつけ排気が使用できなくなった事もあり、サイドポッドは一新され、上面と側面が明確に区別されている。

リヤウイングは中央2本のステーで支持してあり無難なところだろう。

ドライバーは、F1復帰となる小林可夢偉と、新人のマーカス・エリクソンが務める。
日本のファンにとって、ルノーのパワーユニットが余程優秀である事を願うしかなさそうだ。

(このページの最新更新日:2014. 1.29水 1:23
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