2006年1月23日、マクラーレンの2006年シーズン用マシン「MP4-21」がシェイクダウンされた。 写真は、F1 Live.comや、F1Racing.jp等を参照。
以下、MP4-21の概観から筆者の私見を記す。
まずノーズが幅狭く絞り込まれたのが目を引くが、MP4-21は全体的には昨(2005)年車からの発展型のマシンに見える。
[フロント・ウイング] フロントウイング・ステーは、前から見ると、丸みの付いたハの字型で強度をつけている。 ステーを横から見ると、ノーズ先端よりもやや後方へ取り付けられ、フロントウイングへ向けて前進する形状となっている。
フロントウイングは昨年同様、メインウイング1枚+フラップ2枚の、3枚構成。
翼端板下面のプレートはトンネル状となっている。
フロントウイング翼端板のサイド・フィンは、翼端板の前部のみ水平板を設置し、
[フロント・サスペンション] 前側ロワアームの取り付け部は、モノコック下部を僅かにツイン・キールした模様。 元々この箇所はノーズ下面をトンネル状とする前輪内側ディフレクターを装着している為、 このディフレクターとモノコックの付け根の膨らみ部分を「僅かなツイン・キール」として利用している形である。 マクラーレンは2002年から、フロントサスの性能を犠牲にして空力性能を優先するコンセプトとしており、 空力面の理想からノーズ下面は高くしたく、サスのジオメトリーの理想からロワアームは低くしたい、 と云う相反する要素の妥協点を模索している。 モノコック上面は、プッシュロッドを納める為の膨らみが消え、スムーズなラインとなった。
アッパーアームのモノコック取り付け部分は、アームの前側のノーズコーン側面をフィン状に膨らまさせる事で、 フロント・ブレーキダクトの開口はやや下向きとなっている。 ペダル等を調節する為のサービスホールは、モノコック上面で左右2箇所に分かれている。 (また後日追加更新予定。)
(ここまでの最新更新日:2006/ 1/25)
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