そしてノーズコーンの長さはだいぶ長い様で、これならばクラッシュテストに合格した上でノーズは軽量で済むだろう。
フロントウイングは、メインウイングを三次元形状とし、
左右のフラップの内側にRをつける様に形状を工夫し、フラップ上側の高圧流がフラップ下面へ巻き込まない様に配慮している。
これは筆者は優れた空力デザインであると大いに評価したい。
フロントウイングは現時点では上段フラップを装着していない。
フロントウイング翼端板はストレートな形状で、気流を外側へ跳ね飛ばそうというデザインとはなっていない。
これらは開幕戦までのテストでアップデートされるかもしれない。
モノコック下部のダミープレートは、恐らくはウエイトを内包する目的の厚みがある。
車体を上から観ると、ダブルウィッシュボーンの前側アームは、
先日発表されたフェラーリやトヨタの様に後退角はついていない様だ。
これは車体から前輪が前方に位置する事を意味し、同時にホイールベースが長い事も考えられる。
フロントサスの内部ユニットは昨年までのマクラーレンのマシンを踏襲している様だ。マクラーレンMP4/19Bのページを参照。
サイドポッド前側は、全体的には下部を斜めに狭く絞り込む形状だが、
サイドポッド中央部の、側面下部の幅が最も広がる部分では、ボディワーク許可範囲一杯近くまで広げられている。
これは筆者の予測通りの空力デザインで、
サイドポッド幅を広げて気流を絞り込む事で前輪からの乱流を整流する目的だと考えられる。
マクラーレンMP4-24のこの辺りのアンダープレート両端部分には、どうやらサイド ガーニーフラップが設けられている。
これはサイドポッド側面から、非常に低圧である車体底面へ吸い込まれる気流を制御している。
他チームと比較すると、MP4-24のサイドポッド上面は後方へ向けて積極的には下げてはいない。
これはリヤウイングが高くなった影響や、今(2009)年から導入されるKERSの冷却容量の関係等が考えられるが、
その割りにサイドポッドのエアインテークのサイズはかなり小さい。
昨(2008)年度のレースでも何度か片方のエアインテーク下部を塞ぎ、開口量を小さくしていた事があったが、
メルセデス エンジンは高温運転が可能な設計なのだろうか?
このマシンで最も特徴的な部分がエンジンの排気管エンドの位置だ。
リヤ区間のサイドポッド外側を高くし、その頂点の部分から排気を行っている。
これにより排気流は、今(2009)年の技術規定から高くされたリヤウイングの上段ウイングと低いままの下段ウイングの間と、
そして後輪とリヤウイングの間も通過しそうだ。
高く狭くなったリヤウイングの規定を突いた妙案で、筆者はこのアイディアを大いに評価したい。
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