MP4-30の新型Tトレイ  text & illustration by tw  (2015. 9.03木〜9.04金)


マクラーレンはベルギーGPで新型のTトレイを投入した様だ。
左スケッチはWebの情報から起こした、MP4-30の車体下面の筆者による想像図だ。

このスケッチには、他のCFD画像を参考にした推測範囲だが、流れの圧力分布を着色した。
流速が低く、圧力が高い部分はピンク色の空間で示し、
流速が高く、圧力が低い部分は青い色の空間で示す

このスケッチは実際のMP4-30の形状とそんなに大きくは違わないと思うが、
ステップドボトムが広がり始める地点と、狭まり始める地点は、
実車を引っくり返してみない限り判らないので筆者の想像による形状だ。
筆者の想像が当たっているならば、
ドライバーの尻は幅300mmのステップドフロアに収まらないので50mm高く座っている筈だ。

それとボーダープレートの形状は、リヤビューミラー付近の空力パーツを投影する形で描いた。
ここはバージボードが邪魔をしてなかなか観えない為、これも筆者の想像図だ。



MP4-30の新型Tトレイは、側面に2枚のガイド・フラップが設けられ、
車体下面へ向かう気流を、一旦、積極的に内側へ引き込んでいる。

その寸法は、ステップドボトム規定により、
最少で300mmの幅(車体中心線から左右へ150mm以内)がなければならず、
その幅まで狭く攻め込んである筈だ。

この空力効果は、ステップドボトム側面が、下から見た時に、横方向へ凹カーブを描く事で、
ここの部分で流れの速度が低下し、圧力が高まる。

気流は圧力の高い所から低い所へ向かうが、その加減をこの形状で行っているのだろう。
そして、ステップドボトム側面で境界層を成長させない工夫でもあるのかもしれない。

2009年のザウバーのTトレイの形状を、当時筆者は理解していなかったが、
このマクラーレンの形状の様に、ステップドボトム側面をエントリーの後ろで一旦狭めていたのだ。


尚、バージボードの下を通る気流の進路は、翼端板を装着していないウイングの様に、
圧力の高い正面から、圧力の低い後方へ巻き込んでいるだろう。

(このページの最新更新日:2015. 9.03木〜9.04金
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