フロント・ウイングのフラップと翼端板は描き入れていないが(1)、
これは当時、別のメモにお決まりのフォーマットが有った事からくる省略。
前輪用ボーテックス・ジェネレーター(2)。
その後端から内側へ100mm程間隔を空けて、小型の誘導板(3)を装着。 |
フロント・ウイングは、中央部が穏やかに持ち上がったアンヘドラル型で、このウイング形状で安定して気流を吸い込む狙い。
フラップを装着するのは両サイドのみで、中央部はメイン・ウイングを後方へ延長するタイプ。((1)の辺り。)
フロント・ロワアーム前側を取り付けるキール(6)は、後方へと延ばす龍骨にはせずに、ティアドロップ状に終結。
これはフットボックス下と路面との空間を少しでも多く取って、フロントウイング下面からの吸い込み量を多くしたい目的と、
その吸い上げた気流が 不安定な状態でキールで左右へ別れて、左右非対称な流れとなっても、
キールの後で合流する事で、車体下への流れに悪影響を与えない様にしたいという考え方。
(ディフレクターの内側、車体沿いの気流↑イメージ。) | クレーンで吊る際のロープを通す穴(8)は、当時はインダクションポッド上面に開ける事が多かった。 当時はレース中に給油ホースを接続する側には蓋はしない状態だった。(9) この年からレース中の給油が解禁となり、エンジン設計を燃費よりも出力重視とする為にラジエーターのインテーク(10)は大きめ。 |
(15) バックミラーのステーは、気流を乱さない様に、取り付け部がコクピットの内側へ入り込んでいる。(しかし安全面では好ましくない。) |
しかし本元のフェラーリと比べれば、カーテンとして機能する気流はあまりに少量で、且つラジエーター・コアを通過した分 気流の推進力が低下しているので、このデザインではカーテン効果は取るに足らない程度かもしれない。
(18) 93年のウイリアムズを模範した、下部を斜めに絞ったコークボトル・ライン。
こうする事でサイドポンツーン側面の下部の気圧を下げて、(18)
車体下の負圧が車体横側の空気を吸い込んでしまう量を抑える効果を期待でき、
且つサイドポンツーン側面の気流が斜め下方へ向けて流れ込む(18)ようになるので、
後輪に当たる気流(19)と後輪の回転方向を合わせ易くなる。
(22) サイドポンツーン上面から続くボディ・カウルは、リヤのアッパーアームギリギリまで低くデザインするのが常套手段。 当時のリヤサスのジオメトリーの考え方では、アッパーアームも後斜。 トー・アームは、アッパーアームの後側にレイアウト。
ミッションケースの後流を考え、オイルクーラー(23の右斜め上)とテールランプ(23の右)をデフケース後端にレイアウト。
(25) 次の3つ、 |
←(スケッチをコピー、左右反転、合成したもの。) リヤ・ウイングは3D形状にせずにストレートタイプ。この(94)年からアクティブサスが禁止されたので、姿勢変化による空力の挙動を穏やかに抑える為の選択。 後方から見て、ディフューザーのテールランプの位置する区間は透明のカウル。 ディフューザー中央部は間隙フラップ式で、ギアボックス下の熱気を排出。 |
両サイドのスプリッター(27)の位置と長さが特徴的。(一つ上の画像を参照すると分かり易い。)
ディフューザーのスカートと気流の安定性を重視していた。
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