2016年用F1マシン空力デザイン by tw

デザイン日:2016. 4.22金〜5.05木
  Web公開日:2016. 5.08日
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筆者による、今(2016)年仕様のF1マシン空力デザインスケッチ。
これは筆者の作成した、F1マシン デザイン・テンプレートをプリントアウトして、スケッチしてPCへスキャンした。
緑や青の線はボディワーク規定の範囲や制限の区域を示す。

今回新しいアイディアとして、フロントサスのピッチコントローラーの上にステアリングシャフトを通した。
これによりステアリングシャフトがモノコックと干渉しない様に、モノコック上面にバルジ(膨らみ)を設けた。

この手法のメリットは、規定内でフットボックス下面を最大まで高める事と、フットボックス上面を空力に特化したスムーズな形状とする事を両立できる。
デメリットは、フロントサスの作動性がやや低下する事だが、今回は空力を優先するアイディアでパッケージした。





リヤサスペンションは、リヤの荷重を受け持つトーションバーと、油圧シリンダーと、それを作動させるロッカーの3つのみを“リヤに”レイアウトした。

油圧シリンダーは、フロント側の、モノコック下部のセパレーターへ内蔵したユニットと配管でリンクする。

この様に、油圧シリンダーを介してサスのユニットを別の場所にレイアウトする方法は、1995年にティレルがハイドロリンク・サスペンションを登場させて以降、筆者は度々用いる。
今回はリヤエンドにリヤサスユニットを配置できるスペースがなかった為、この様な配置となった。

排気管はギヤボックスケーシングの中を通過し、リヤにあるサスユニットと干渉しない様にデザインした。

こうした結果、リヤディフューザーの上面に高速の気流を大量に通過させる事が期待できる!
リヤに作り出した空間を、画面右の後面図で確認して頂きたい。
フォーミュラーマシンで空力性能に最も寄与するのがアンダーパネルとディフューザーのエリアだ。





モノコック下部のセパレーターへ内蔵する、リヤサス・ユニット。

紫はピッチコントローラー/コンペンセーター。

油圧シリンダーが(第2の)ロッカーを介し、ストロークを拡大して、後輪の左右のダンパーを作動させる。

中央のピッチコントローラーは、このユニットの構造上、左右のダンパーよりもストロークが長く取れる為、
コイルスプリングのプリロードにセッティングの幅が広がる。

そして、油圧シリンダーと直にリンクさせたアンチロールバーは、作動性が良さそうだ。

(このページの最新更新日: 2016. 5.08日)
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