最近の各F1マシンを観ていると、ステッププレーンから上方50mmまでなら、
サイドポッドエリアは半径75mm以上でなければならないという規定が適用されない様なので、
そこを2段フロアとして、高速流を供給する事で、
低圧である車体底面が、横側から吸い込んでしまう気流をシールする効果が期待できそうに考え、スケッチを描いた。
今回の物は流量的にだいぶ無理な流し方だが、せっかく思いついたので掲載する。(絞り量をもっと加減すれば大丈夫だろう。)
寸法は適当。
(注: 上の図では、今回のアイディアの構造を判り易くする為に、
中段にあるクラッシャブルストラクチャーの縦の整流版と、
アンダープレート両端の75Rスロットは描いていない。)
(注: 上の図では、アンダープレート前端の75Rめくれは描いていない。)
アンダープレート上面の黄色い空間が、今回のアイディアの流路だ。ここへ高速流を通過させる。
斜め後ろからの図。(サイドポッドの区間以外は描いていない。後部はカットした。)
赤い点線が、構造を透視した形状を示す。
青い点線が、今回の流路である、高さ50mmの空間の位置関係を示す。
サイドポッド後部に、今回の流路の側面が少し見える。
この流路の気流は車体外側へも広がり、アンダープレート両端の75Rスロット下面を通過し、車体底面のシールをする効果を発揮すると思う。
ただしこの構造を実戦に投入するには、製造するアンダープレートの厚み分も考慮する必要があり、
実際には2段フロアの流路は、高さ40mmから45mmくらいの空間となりそうだ。
そして、今回のアイディアは、現状(2019年)のフラットボトム+ディフューザー規定を前提としている。
F1GPでは2021年シーズンから、サイドポッド底面がベンチュリー構造とされる予定なので、今とは異なる空力デザインが必要だ。
だが、規定でベンチュリーの側面にスカートの類を装着できないのであれば、今回のアイディアは応用できるかもしれない。