現在、レーシングカーのサスペンションは、 両輪と、ピッチ・コントローラー(=サードダンパー)にダンパーは在っても、 アンチ・ロール・バーのダンパーは見かけない。 そこで今回、筆者は左図(←下面図)のアイディアを思い着いた。
普通、4輪にダンパーが在るので、
T字型トーションバー式のアンチロールバーとし、 このデバイスによって、ピッチングとロールを正確に制御できる可能性を期待できる。 ただし、これは発案の一つであって、重量増のデメリットの方が大きいかもしれない。
このアンチロールバー・ダンパーを正確に作動させるには、 |
2日前の、フェラーリのニューマシン発表会にて、同チームのニコラス・トンバジスが、
「F150のリヤサスは非常に革新的である」とコメントしていたが、
もしかしてこのページのデバイスを採用した可能性も少しだが想定し、
今日、新たにリヤ用にデザイン・レイアウト、スケッチしたものを掲載する。
尚、筆者は昨(2010)年11月17日に、 連絡先が判らなかったメルセデスGP以外の全チームへ、
(レッドブル、マクラーレン、フェラーリ、ルノー、ウイリアムズ、フォースインディア、ザウバー、トロ ロッソ、ロータス、ヒスパニア、ヴァージン)
Possibility of this device [Anti Roll Bar] x [Rotary Damper] という件名で、本ページ上の画像と説明文をメールしてある。
このサスペンションに、左輪専用および右輪専用のスプリングやダンパーは装着しない。
装着しておくのは、ピッチングのみを制御するコイルスプリング&ダンパー&イナーシャーダンパーと、
ロールのみを制御するトーションバースプリング&回転式ダンパーだけである。
つまり、従来の[4輪独立懸荷]の概念を捨て、完全に[ロールとピッチングの別個制御だけを行う]サスのシステムである。
この概念と機構のアイディア自体は、筆者は90年代後半頃に発案、スケッチしてあったが、
今回掲載した物よりもパーツの構成が複雑で、あまり実用的とは思わなかった。