5. サービスホールとサスの機構
(上図)
MP4-18同様、モノコック上面の前方の角には、線が見える。恐らくサービスホールだと思われるが、
場所がモノコックの角なので、(サービスホールであれば) 強度上不利に思う。
この場所にサービスホールを開ける必要の有る、MP4-18/19のフロントサスは、一体どんな機構なのだろう?
MP4-17ではこの場所にサービスホールは見当たらない。
マクラーレンのフロントサスは、少なくとも1998年以降は、ミステリアスな機構を使用していたり、
又は一般的ではないレイアウトを採用している模様で、非常に興味深い。
6. サスアームと空力
1997年から2003年の中盤辺りまで、マクラーレンはフロントサスの前側アッパーアームが厚かったが、 7. ミシュランタイヤ用のジオメトリーと、ツインキールの強度 フロント・サス・アームの角度を正面から観ると、上下アーム共に、車体側からタイヤ側へやや下がる方向。 この場合フロントのロールセンターは、一般的なレーシングカー論で言えば高めとなる。 この数年F1でミシュランタイヤを使用するマシンの多くはこういったフロント・サスとなっているが、 この設計理論については残念ながら筆者は未だ解き明かせてはいない。
ところで、ダブルウィッシュボーン形式のサスは、ストローク時にトレッド(左右のタイヤの間隔)変化が生じる。
( バウンド= 車高低下/タイヤ上昇)
マクラーレンがツインキール式を初めて導入した2002年当時のMP4-17は、上下アーム角度はほぼ水平である様に見える。
一方、MP4-18/19のアームの向きは、車体側からタイヤ側へやや下がる方向なので、バウンド時にはトレッドは広がり、
薄いキールで中央にテンションロッドを設ける方式と、厚いキールでテンションロッド無しの方式とでは、
ミシュランタイヤユーザーでフロント・サスアームを車体側からタイヤ側へ下げる設計については、 (このページの最新更新:2003.12.22)
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