2009年用 F1マシン空力デザイン by tw デザイン日:2009年02月13日〜翌14日
 Web公開日:2009年02月14日(土)

筆者による2009年用F1マシン空力デザインスケッチ。
これは筆者の作成した、F1マシンデザイン・テンプレートをA4紙にプリントアウトして描いた。
緑や青の線はボディワーク規定の範囲線を示す。

ダウンフォースやリフトを発生するパーツは青、
翼端板や気流進路を制御するパーツはオレンジ、
サスペンションのピロボールは黄色 (ドライブシャフト含む)、
ブレーキダクトは茶色、
ドライバーの頭部を保護するプロテクターはピンク、
その他の部分は水色で着色した。

それでは、画面のスクロールバーで上下左右へスクロールしてご覧ください。
(空力デザインの説明文はこの図の下にあります。)








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F1の今(2009)年のマシンがほぼ出揃った後に空力デザインを行ったもので、
後出しジャンケンの様な仕事となったが、今季用にきちんとデザインした物を掲載しておきたくデザインした。
結果的に、レッドブルチームのアドリアン・ニューウェイ作のRB5をコピーした様な形状となってしまい、
あまり筆者のアイデンティティが目立たない空力デザインとなってしまった。



図ではフロントウイングに(フロントウイングのフラップ形状を判別し易くする為に)上段フラップは取り付け無かったが、
実際には昨(2008)年の12月12日に掲載したマシンと同じ形状の上段フラップを装着する前提の設計である。
今年の新規定下では、フロントウイングが跳ね上げる気流進路を制御する上段フラップは必須デバイスとなると考えられる。

どこかの場所に搭載が義務付けられているオンボードカメラは、描き忘れた。(←ぉぃ)
ノーズ先端の両脇に装着するのが空力上、都合が良いと思う。



フロントサスのロワ前側アームは、レッドブルRB5同様、ミニ・ツイン・キールで支持する。
V型式キールの設計よりもロールセンターが高くなってしまうデメリットがあるが、
今(2009)年のF1ニューマシン群の傾向通り、ノーズ下の気流を阻害しない事による空力メリットの方が、
サス面でのデメリットを上回る可能性が大きいと判断した為にツインキールとした。
しかし筆者はV型キールで車輌開発を行った方が速いマシンになるのではという考えを全く捨てた訳では無い。

モノコック下のダミープレートは、ウエイトを内包する為に厚くした。



2009年の新規定でも、狭い領域でサイド・ディフレクターの装着が可能の様だが、
その区間についての詳しい規定を筆者は知らない為に今回はディフレクターは未装着とした。

サイドポッド上面はレッドブルRB5に習い、極端に低く落とし込んだ。
こうしたデザインとするとラジエーターを通過したエアーがリヤで抵抗無く抜けられるのか不安になるが、
今(2009)年からはディフューザーの跳ね上げ開始地点が、昨(2008)年までよりも330mm後方へ移動した為、
リヤエンドのその部分に新たな空間が生まれた為、筆者もサイドポッドの極端な落とし込みのデザインを採用した。



サイドプロテクターは、気流を左右へ分ける形状として、上面でリフトを発生させない様にした。
これもレッドブルRB5と同じ手法だが、筆者の方が数年先に同じ考え方のスケッチを本サイト上に掲載している

エンジンの排気管は上方排気とした。
エンジンの排気性能よりも車体の空力デザインを優先した排気管長とした。

今(2009)年からの規定では、ディフューザーの高さは、
リファレンスプレーン(スキッドブロックを外した状態の車体底面)から上方に175mm以下だが、
リヤ・クラッシャブル ストラクチャー バーの下面を利用して、ディフューザー中央部の狭い幅だが、高さを延長した。
このデザインが合法か否かは筆者は判らない。



リヤサスペンションはレッドブルRB5に習い、プルロッド方式を採用した。
これによりリヤエンドの空力効率が格段に向上する。
しかし内部ユニットの配置はレッドブルRB5とは異なった筆者独自の設計とした。

内部ユニットの構成は、
この2年あたりでマクラーレンやフェラーリやレッドブルが採用している形式と同じ様な物とした。
これは、コンペンセーター(ピッチコントローラー)とアンチロールバーのみでサスを構成し、
従来までの4輪独立懸架という概念は捨てて、ピッチとロールを独立して制御しようという考え方だ。

狭いスペースの都合上、
アンチロールバーは1998年辺りからフェラーリがフロントサスに採用している様子の形式と同じ物を採用した。



(このページの最終更新日: 2009.02.14)
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