「エンジンからドライブシャフトまで滑りのない無段階変速機構」
考 案 日 :1999年 夏頃
Web公開日:2006年 9月25日(月曜)


 滑りゼロの無段階変速の基本原理→遊星ギアと2つのパワーユニット

 低速トルクup版 その1→モーター+モーター式

 低速トルクup版 その2→「エンジン+モーター式」(このページ ↓)

 低速トルクup版 その3→シフト機構がコンパクトなタイプ



2006/11/08 追記: 図ではエンジン(A)と発電ユニットは離れているが、実際にはエンジン(A)の回転軸に発電ユニットを設置する。

















[このシステムの変速原理と制御]

 Aがエンジンの場合
「通常の停車時」エンジン(A)とモーター(B)は回転停止。尚、モーター(B)はサンギアに接続しておく。
「停車時に発電する場合」停車時にバッテリーの電力容量を満たす為に、次の方法で発電して充電する。
ABSの油圧回路により駆動輪のブレーキをロックする事でプラネタリーキャリアをロックし、リングギア用ブレーキは解除しておく。
この状態でエンジン(A)がモーター(B)を駆動する事で発電する。
「発進時」モーター(B)をサンギアと接続し、モーター(B)で車輌を発進させながらエンジン(A)を始動させる。
リングギアをリングギア用ブレーキでロックさせた状態(=ギア比固定の状態)で、
エンジン(A)とモーター(B)の両者の力を合わせてサンギアを駆動して車輌を発進させる。
(*従来のシステムでは、この発進の際にモーター(B)の動力を使う事ができなかった。)
「シフトポイントと変速」リングギア固定の状態で車輌を加速させ、エンジン(A)が予め設定された回転数に達したら、シフトチェンジして変速を開始する。
変速時にはエンジン(A)の回転速度は熱効率の良い領域で一定に保ったまま、モーター(B)がリングギアの回転数を変化させてゆく事で変速する。
「車輌の減速とシフトポイント」車速が変速域での減速は、エンジン(A)の回転数は一定に保ち、
ドライバーの要求する減速度に合わせてモーター(B)の回転数を低下させる事で車輌を減速させる。
そして更に車速が低下し、モーター(B)の回転数がゼロとなったらシフトチェンジを行い、ギア比を固定する。
ギア比固定域での車輌の減速は、エンジン(A)の回転数を低下させる事で行う。
減速時にはブレーキペダルの踏力に合わせてモーター(B)を制御し、ドライバーの要求する車輌減速度を実現する。
なるべくモーター(B)での回生ブレーキを行う様に制御し、バッテリーへ充電する。
「車輌の後退時」モーター(B)はリングギアと接続し、エンジン(A)の回転を停止した状態で、モーター(B)が逆回転する事で車輌を後退させる。 (*AとB両者がモーターの場合では、その2つのモーターを逆回転させて強いトルクで車輌を後退させる事ができる。)
「ギア比固定モードからギア比可変モードへのシフトチェンジ」リングギアをリングギア用ブレーキでロックしたまま、シンクロナイザーをニュートラル位置に移動させ、
エンジン回転速度(A)はそのままに、モーター(B)とリングギアを接続し、
リングギア用ブレーキでロックされたリングギアへ、モーター(B)がリングギアへある程度トルクをかけてから、
そしてリングギアのブレーキを弱めていき(スリップを出し)、ブレーキを解放して変速を開始する。 モーター(B)の回転速度をアクセル開度に合わせて上昇させてゆく。
「ギア比可変モードからギア比固定モードへのシフトチェンジ」車速が低下して、モーター(B)の回転数がゼロとなったらシフトチェンジを行い、ギア比を固定する。
その方法は、まずはシンクロナイザーをニュートラル位置も移動させ、リングギア用ブレーキをロックさせる。
そしてモーター(B)の回転速度をエンジン(A)と同じ回転速度まで上昇させ、
エンジン(A)とモーター(B)をシンクロナイザーで接続し、
リングギア用ブレーキをロックさせた状態でギア比を固定して走行する。

このページの最新更新日: 2019. 1.22火
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